中古で理想の住まいづくり(日経ビジネスの特集)
TOWN CREATIONスタッフ[ 2010年3月1日]
この2月の日経ビジネスで、連続して
リノベーションによる住まいづくり
の特集が組まれています。
中古物件をリーズナブルに購入し、
賢く理想の住まいという手法が多くのメディアでも
採り上げられ、注目度が上がっています。
単なるブームではなく、
みなが賢く実現できる体制に向かっているのでは
ないでしょうか。
新築戸数が減っていることは、
関わる産業全体からすると
喜ばしいことではないでしょう。
ただ今までの日本の建築・不動産業界が
異常な過剰供給を進めてしまったわけで
ようやく新築絶対主義から脱け出し、
欧米の水準に近づこうとしているのかなと
いえる程度です。
そもそも石文化である欧米の住宅は、
「躯体=スケルトン」と「インフィル=内装」に
分けて考えられており、特にコンクリートのマンションの場合、
躯体は200年、300年と利用されるべきもので
内装を刷新して住みつぐもの。
ちょっと脱線しますが、スペインのFCバルセロナ
(興味のない方に解説させていただくとサッカーの世界一のクラブチーム)
の若手選手(日本の中学~高校生年代)が共同生活をする寮は、
1702年建築の農家を改修してこの30年間利用してたものです。
イギリス・アメリカでも100年超は珍しくありません。
イタリアなど世界史の教科書でも前半から中盤に出てくるような
びっくりするほど古い時代の建物に品良く暮らしていることも
あります。
逆にこれら文化的な歴史の長い国の都心部では「新築」の余地がなく、
歴史のある街並みに溶け込むリノベーションしか
許されないと言えます。
木造文化、地震大国、多湿の日本なので事情が異なるという意見は
ごもっとも。ただ可能性のある中古を単に築年と既存の姿形で
判断してしまい、活かさないのは MOTTAINAI。
賢く費用の配分をして、
味わいがあり、愛着が持てる、自分の理想の住まいに
中古を買ってリノベーションしましょう。